沈黙するしかない瞬間

NHKドラマの「冬の終り」いいドラマだなと思って見てたのだけど、主人公の夫が育児に無関心である描写にはちょっと気持ちが沈んでしまった。というのも最近、学生時代の友人に会って、彼女の夫が全く家事をせず育児にも参加しないと聞いたからだ。愚痴るでもなく諦めたよう言うので、私はつい「なんで夫にもっと家事をしてほしいと言わないの?」と言ってしまい、黙った彼女を見てすぐにめちゃくちゃ後悔した。

自分も家事、育児の分担では夫と散々揉めてきた。泣きながら夜中まで話し合ったこともある。今は一応、分担しながら何とかやっている。でもそれは自分の環境(実家が近いとか、夫も私も会社員として働いてるとか)、そういう状況によって成り立っていることも理解している。

これがもし私が働いてなくて経済的な格差が大きかったら分担を言い出すのも気を使うかもしれない。言い出して夫が不機嫌になるぐらいだったら黙って自分でやればいいと思うのもわかる。何でも話し合って解決できるわけじゃない。

ユーミントリビュートストーリーズの小説で、酒井順子の解説にこんな文があった。

「結婚生活を続ける中、ただ沈黙するしかないことが日々あることを、彼女は既に知っているのです。」

これは江國香織の短編について解説した言葉だけど、これを見て少し切なくなった。私はまだ話して解決できると思っていて、夫もまたそれに答えてくれるだろうと信用している。だけど生きていたら沈黙するしかない瞬間も必ずあり、そういう時の感情を想像すると何か泣きそうになるね。

スーツを買いに行った休日日記

夫に子どもを見ててもらって1人で買い物に行った。スーツを買い替えるためにセオリーリュクスで目星をつけていたものを試着し、ジャケット1枚、パンツは同じものを2本買った。

私の職場はお堅くてスーツ必須なんだけど、今の職場で働き始めた3年前に百貨店のほぼすべてのオフィス服のお店を回り、セオリーリュクスのスーツに出会った。スーツはどうしたって着心地は良くないけど、セオリーリュクスのものはジャージ着てるのかなっていうぐらい体が楽だった。

あと私は下半身が大きめで、太もも、ウエスト、丈の全てがぴったりのパンツが本当に無い。だから既製品を買ってもお直しが必須だった。だけどここのブランドのパンツはお直しいらずでそのまま履けるのが嬉しい。ちなみにTheoryの方は全然サイズが合わなくて自分の骨格が拒否されてる感じがした。多分セオリーリュクスは店員さんの雰囲気的に対象年齢は40〜60代ぐらいだろうし、自分の体型がそこに当てはまるのだろうなとは自覚している。

正直、値段はかなり高いけど3年間ほぼ毎日着て頻繁に洗っても型崩れしないから、もうここ以外でスーツは買わないと思う。

最近会社を辞めたいと思い続けていたけど、仕事用の服を買って自分はまだ働く気があるのだなと思った。まあここではない別の会社に行く可能性もあるのだけど。

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買ったもの↑

久しぶりにデパートに行って仕事服以外の洋服も買いたくなった。今は週5でスーツ、週末は子ども対応のデニム、スエット、スニーカーで「お洒落してる!」と実感できることが無い。ホテルのアフタヌーンティーに行くとかそういう日のための服と靴が欲しくなった。綺麗な色のブラウスとか透けるようなパンプスが欲しい。

帰宅してから録画していたNHKドラマユーミンストーリーズの冬の終わりを見た。女というだけで色々背負わされるよなあ。あとこんな職場の人間関係うらやましい。みんなが誰に対しても悪意が無くて、見ていてとても気持ちよかった。

愛用する照明たち

読書灯が欲しくてずっと探していた。オンラインでひたすら探して一番ときめいてショールームにも見に行き「もうこれが1番好き、一生愛す」と決めたのはルミナのダフィーネだった。注文してから到着まで3ヶ月待ったのだけど買って良かった。人生で一番高い照明(14万)だったが、これからずっとそばにいてねという気持ち。

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黒くて細いアームがなんて美しいんだ...!夜になるとソファが映える。手元をぱきっと照らせるようになり夜の読書がはかどるようになった。

壁の隅にはイサムノグチのAKARIを吊るしている。毎日電気をつけるたびに月が浮かんでるみたいだなーとときめく。

ソファ後ろの壁ははがせる壁紙でグレージュにしてるのだけど、照明に照らされるとますます雰囲気が良くなった。

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ちなみにダイニング照明はかつて祖父母の家で使っていただいぶ古い松下電器のものをもらった。デザインにルイスポールセンぽさを感じる。

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寝室の和室にはツェツェのキュービストライトを吊るしている。電気を全て消したあとこれだけつけるとほんのり明るくて穏やかに眠れる気がする。

インテリアの本を見ると1室多灯使いってよく出てくるけど、正直照明は自分の中で後回しだった。ただ椅子やソファやテーブルなど必要な家具が揃っても何か雰囲気が良くならないなと気付いた時に、照明をしっかり揃えようと思い立ったのだった。今回フロアライトが届いてやっと部屋のインテリアが一旦完成したような気がする。賃貸で住んでるからこれから引っ越す可能性もあるのだけど、今まで住んだ家で一番気に入っている。

正直キッチンまわりは全然おしゃれにできないし、増え続ける子どものおもちゃの収納問題もこれから何とかしないとなーと思っている。

苦い思い出

NHKで4夜連続ドラマの「青春のリグレット」を見た。夫と夫婦関係が破綻しかけている主人公が夫とやり直すために旅行に誘い、そこで昔付き合っていた男性のことを思い出していく話。恋愛の終わりの方の気まずさがとてもリアルに描かれていた。

ドラマの中では昔付き合っていた相手と再会する。そこで過去を笑い合いながら会話して、別れた当時ほんとはどう思ってたのか答え合わせもする。友達になるとかそんな感じでは全然ないのだけど、二人とも誠実そうで理想の人間関係の終わり方な気がした。

自分の数少ない恋愛経験の中で、私も付き合っていた相手ともう終わりかけている時に旅行に行ったことがある。道中の車の中でも会話はほぼ無く、無言で夕食を食べ、大浴場に別々に行って、お風呂から上がったら相手はもう寝ていた。朝、一人で早起きして外を散歩しながらもうこれは本当に終わりだと実感し、帰りの車の中も無言で、駅まで送ってもらって「じゃあね」と言ったあとLINEをブロックしたのだった。別に思い出したくもないことがうっかりよみがえってしまった。

それでまた思い出したのだけど、私の数少ない恋愛経験の中で、私は過去に一度も別れ話をしたことがない。別れる気配を感じたらLINEをブロックしたり連絡手段を絶ってしまうからだ。SNSもブロックして削除してきた。だからもう誰とも連絡をとれないし近況も知らない。別に会いたいとも思わないけど、そうやって人間関係を雑に断ち切ってきたのは自分なのだと痛感した。

ドラマの原作小説が綿矢りさだったので気になって早速図書館で借りた。

週の半ばで疲れた日記

木曜日が1番しんどい。うちの会社は休日出勤が常態化してるのだけど体力的に週5が限界。ちょっと気を抜くとすぐ上司に「土日出れる?」と言われるから絶対に休日は出ないという強い気持ちで働いてる。

自分は仕事と家庭の両立でそこまで疲弊してないと思ってたけど、食事の準備が本当にしんどくなってきた。料理ってかかった時間に対して無くなるのが一瞬すぎる。ホットクックも導入してるけど食材切って入れて洗い物が本当に面倒くさい。自分一人だと素うどんでも卵かけご飯でもいいんだけど、夫と子どもの分はちゃんとしなきゃと思う。お惣菜買ってもいいんだけど揚げ物が多くて胃もたれしてしまうのよな、30代の胃には。

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何となく出生数を調べたらすごい勢いで減っていた。2050年には50万人を切りそう。イーロン・マスクの言う通り日本は消滅するのかもしれない。そんな状況で二人目を欲しいと思うのはわがままなんだろうか。

学生時代に知り合った韓国人の友人に、facebookで近況を尋ねるメッセージを5年ぶりに送ってみた。彼女は同い年で結婚しているのだけど子どもはいないようだった。韓国は日本よりもっと出生率が低いことはニュースでも伝え聞く。どういう理由でその選択をしてるの?って聞きたくて仕方なかったけどfacebookのメッセージではそこまで深い話をできる感じでもなく聞けなかった。

子どもを持つことをどう考えてるのか、誰かと話したい。でもリアルではなかなかできない。

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まだ寒いけど春は近づいてるから、この週末は春服を買いに行く。

日記

光る君へに出てる毎熊克哉さんて、見るたびに職人顔だと思う。ヘルメットと作業着がよく似合いそう。黙々と溶接してるところとか目に浮かぶ。

私は建築業界にいるのだけど、同業の女性に本当に出会わない。年上にも年下にも出会わない。みんなどこにいるのだろう。男性の中に女1人だと常に緊張してるし時々ものすごく心細くなる。女同士というだけで連帯できるとは思わないけど、この仕事を続けていきたいから仲間がほしい。

この前会社の人とちょっと愚痴を言い合ってたら「よりーさんて舐められたくないって気持ちが強いんですね」と言われてぎょっとした。やっぱり対等に見られてないなって感じる機会はよくある。それは自分の専門性がまだ全然足りないって言うのは大前提なんだけと、アシスタントみたいな立ち位置に見られるっていうか、補助の子なんでしょ?みたいに思われてるなって感じる。悔しいし、勉強するしかない。もう33歳で若手ですと甘えていられる年齢でもない事実がずっしりのしかかってくる。

日記

上司と、もうどうにもこうにも折り合いが悪くて、どこでこうなってしまったんだろうと思うのを止められない。敬意を持って働いていた時期も確かにあったのに、色々些細なことが積み重なってうっすらとした怒りがずっとある。相手が夫だったら時間をとって丁寧に対話すると思う。もし友人だったらしばらく距離を置く気がする。でも上司にはどうしたらいいんだ。そういうことを考えるとき、どうしてこっちが悩まないといけないんだ、そっちが何とかしろ、とまた怒りがわいてしまう。

高瀬隼子「いい子のあくび」の中の短編「お供え」で、会社の後輩との関係が少しずつこじれていく様子が先輩目線で描かれる。一緒に働くと嫌いになってしまうっていうの、わかりたくないがめっちゃわかる。会社組織って何ていびつなんだ。

外は寒くて気分も晴れないので、娘を連れてロイヤルホストでパフェ食べて帰った。